「ウェブ時代5つの定理」梅田望夫著を再読して 3

 「ウェブ時代5つの定理」梅田望夫著を再読しての感想と気になった言葉を書いてみる。

第3定理 技術者の眼

 偉大なプログラマは金に関心がない、といわれることがある。
 これは必ずしも正しくない。
 ハッカーたちが本当に大切にしているのは、面白いことをすることだ。
 でも、十分な金を稼げば、それからはやりたい仕事ができる。
 そしてこの理由から、ハッカーは莫大な金を稼ぐことに惹かれる。  ポール・グラハム  (p131)

 という言葉をあげ

 これがハッカーベンチャーをつなぐ論理です。
 好きなことをする」「やりたいことをして暮らす」自由を得るために、人生のある時期にベンチャー創造に関わって成功し、「経済的自立」を勝ち取れば、あとは一生、自分がつくりたいものを作りながら自由に生きていく権利を得る、という考え方です。
 (p132)

 と梅田さんは述べている。このようなライフプランが実現できる技術者は非常に素晴らしいと思う。また、こういう考え方を持って仕事をしようと思う人がこれから増えてくるのではないかと思う。「自分がつくりたいものを作りながら自由に生きていく」ことは私の一種のあこがれでもある。
 

 笑い話ですが、ジョブズの独裁者ぶりはよくジョークになります。「アップルの社員がエレベーターでジョブズと二人きりで乗り合わせたが、最上階について扉が開いたときには、その社員はもうクビを言い渡されていた」というものです。ちなみに、シリコンバレーには十階以上の高層ビルはほとんどなく、アップル本社ビルも低層です。」  (p157)

 この話はジョークではあると思っていてもとても笑えた話である。そのくらいの短時間に社員にクビを言い渡すということを表現しているのではないかと思う。

 あなたはとても勤勉でなければならない。
 細部までとことんチェックしなければならない。
 やり残しがないように、くれぐれも注意しなければならない。
 いつもよりもっと深くもっと熱心に考えなければならない。  スティーブ・ウォズニアック  (p163)

 という言葉をあげ

 これは、「ウォズの魔法使い」という愛称で呼ばれるアップル共同創業者、スティーブ・ウォズニアックが、若いエンジニアへのアドバイスを求められて語った言葉ですが、モノづくりの細部に至るまでの徹底的なこだわり、それを達成するための勤勉さの必要性が「技術者の眼」からダイレクトに語られている言葉だと思います。  (p164)

 このスティーブ・ウォズニアックの言葉はとてもいい言葉である。こいうことがいい製品を作りだすもとになっているのではないかと思う。

 一流の人たちに共通するのは、「技術者の眼」で世の中の変化を見通す力、妥協を排する強さ、細部への徹底的なこだわり、そしてそれを実現するための勤勉と没頭の継続です。私たちはここからとても多くのことを学ぶことができると思います。

 と第3定理の終わりに述べている。私もその一人として多くのことを学んでいきたい。