『国境の南、太陽の西』村上春樹著を読んで
「ものごとにはそれなりのやり方というものがあるんだ。会社勤めなんかしてたら、百年たってもこううまくはいかない。成功するためには幸運だって必要だし、頭だって良くなくちゃならない。それは当然だ。でもそれだけじゃ足りないんだ。まず資金が必要だ。十分資金がなければ何もできやしない。しかしそれよりももっと必要なのは、やり方を知ることなんだよ。やり方を知らなければ、他の全部が揃っていたって、まずどこにも行けない。 (p97)
というところがもっとも印象に残ったところだ。
そして「システム」という言葉が登場する。
有効な情報を呑み込み、人的ネットワークの根を張り、投資し、収益をあげるためのタフで複雑なシステムのことだ。収益された金はときには様々な法律や、税金の網を巧妙にくぐり抜け、あるいは名前を変え、かたちを変えて、増殖していく。彼はそういうシステムの存在を僕に教えようとしているのだ。 (p97〜p98)
中盤から最後まではいっきに読みすすめてしまった。
とてもストーリーの面白い作品であると思う。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/10/04
- メディア: 文庫
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