読書

『アンダーグラウンド』村上春樹著を読んで

800ページ弱に渡る長編ノンフィクションである。東日本大震災の前から読み始め、震災後ずいぶん日がたってから読了した。とても震災後この内容のものが読む気持ちになれなかったからだ。印象に残ったところを書き出してみようと思う。 憎しみは何も生み出し…

『約束された場所で』村上春樹著を読了

約束された場所で―underground 2 (文春文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2001/07メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 73回この商品を含むブログ (122件) を見る

『ふるさとの生活』宮本常一著を読んで

そしてまた、食物などもけっしてほんとうに身につくように工夫してたべてはいません。それには、台所がもっと便利になり、栄養についての知識もも大切になってきます。ところで、何より大切なのは、こんなにして村をよくしてゆくためには、たくさんのお金が…

『塩の道』宮本常一著を読んで

1 塩の道 おもしろい話がありまして、野宿する時には、石などを投げてそれが落ちた範囲を今晩一晩貸してくだされと山の神さまにお願いをして、それから牛を輪に寝させて、一晩そこで火を焚きながら夜を明かす。 (p49) 馬子たちが野宿をする様子を描い…

『ふるさとの生活』宮本常一著を読了

『ふるさとの生活』宮本常一著を読了。ふるさとの生活 (講談社学術文庫)作者: 宮本常一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1986/11/05メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (15件) を見る

『塩の道』宮本常一著を読了

塩の道 (講談社学術文庫 (677))作者: 宮本常一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1985/03/06メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 29回この商品を含むブログ (35件) を見る

『国境の南、太陽の西』村上春樹著を読んで

「ものごとにはそれなりのやり方というものがあるんだ。会社勤めなんかしてたら、百年たってもこううまくはいかない。成功するためには幸運だって必要だし、頭だって良くなくちゃならない。それは当然だ。でもそれだけじゃ足りないんだ。まず資金が必要だ。…

『国境の南、太陽の西』村上春樹著を読了

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 講談社発売日: 1995/10/04メディア: 文庫購入: 15人 クリック: 230回この商品を含むブログ (283件) を見る半分くらいのところから読み始めたが一気に読みおえてしまった。

『iPadがやってきたから、もう一度ウェブの話をしよう』梅田望夫著を読んで

ネットスケープは事実上解体されましたが、その思想は、人が移動していったことで、他者ーアップルやグーグル(グーグルにも元ネットスケープのエンジニアがたくさん流れ込みました)−において引き継がれて大きく開花した。ここで数便のやり取りで学んだのは…

『iPadがやってきたから、もう一度ウェブの話をしよう』梅田望・中島聡共著「増える往復書簡」を読了

『iPadがやってきたから、もう一度ウェブの話をしよう』梅田望・中島聡共著「増える往復書簡」を読了した。1カ月という期間の読者との往復書簡だが、とても面白い試みであると思う。

『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹著を読んで

「神の子どもたちはみな踊る」の中に 二日酔いで苦しい思いをしているときには、いつもテレビで朝のワイドショーを見るんだという友人がいた。そこに登場する芸能レポーターたちの耳ざわりな魔女狩りの声を聞いていると、前夜から胃の中に残っているものが、…

『iPadがやってきたから、もう一度ウェブの話をしよう』梅田望夫著を読了

『iPadがやってきたから、もう一度ウェブの話をしよう』梅田望夫著を読了した。『増える往復書簡」での1か月間の議論はまだ読んでいないが、のちほど読んでみようと思う。

『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹著を読了

『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹著を読了する。 なんとも心地よくおもしろい作品である。神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2002/02/28メディア: 文庫購入: 22人 クリック: 427回この商品を含むブログ…

『ウェブで学ぶ』梅田望夫/飯吉透著を読んで

久しぶりに梅田望夫さんの著書が刊行されたので読んで印象に残ったところを記してみる。 先進国では、ウェブ世界に比べリアルな世界のほうが圧倒的にお金が流れているので、「職を得る、生計を立てる」主体はリアル世界となり、ウェブ上で良質な「人のつなが…

『渋沢家三代』佐野眞一著を読んで

栄一の余人に真似できないところは、単に耳学問にとどまるのではなく、それがよいと思ったらすぐに実践してみせるところである。 (p58) とかく頭ではよいと思っていても実践しない、またできずにいることが多いものだ。すぐに実践すること、それが必要…

『ウェブで学ぶ  オープンエデュケーションの知と革命』梅田望夫著を読了

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)作者: 梅田望夫,飯吉透出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/09/08メディア: 新書購入: 312人 クリック: 4,477回この商品を含むブログ (141件) を見る

『ウェブで学ぶ オープンエデュケーションと知の革命』梅田望夫,飯吉透共著を注文

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)作者: 梅田望夫,飯吉透出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/09/08メディア: 新書購入: 312人 クリック: 4,477回この商品を含むブログ (141件) を見る

『渋沢家三代』佐野眞一著を読了

『渋沢家三代』を読了した。栄一に篤二と敬三はそれぞれに魅力ある人物であると思う。渋沢家三代 (文春新書)作者: 佐野眞一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1998/11メディア: 新書購入: 1人 クリック: 157回この商品を含むブログ (18件) を見る

『大往生の島』佐野眞一著を読んで

戦前の学校を思わせる本造の役場に入って、職員のカラフルな服装にまず驚かされた。男性も女性も全員、花模様の派手なアロハシャツを着ている。 周防大島とハワイのカウアイ島は姉妹島の提携を結んでおり、この習慣は移民百年を記念して、昭和六十一(一九六…

『私小説ーfrom left right』水村美苗著を読んで

教室の隅には星条旗が立っていた。それに向かって直立し、右手を胸にかけて忠誠を誓うことからアメリカの朝は始まった。中学校に通い始めた私はルースリーフにノートを取ること、そのノートを閉口するほど大きなbinderに入れること、そしてその閉口するほど…

『大往生の島』佐野眞一著を読了

『大往生の島』佐野眞一著を読了した。以前から訪れてみたい島だと思っていたが、この著書を読んでより一層行ってみたい気持ちが強くなった。大往生の島 (文春文庫)作者: 佐野眞一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/05メディア: 文庫 クリック: 11回こ…

『1Q84 Book3』村上春樹著を読んで

読了してからけっこうな日にちが経過した。Book3はストーリーの展開がとてもBook1や2に比べて、ゆっくりとしていた感じがした。大きな変化もなく淡々とである。特にインパクトのあった場面もなく読みきってしまった。かといってつまらない内容でもなく、楽…

『私小説ーfrom left to right』水村美奈苗著を読了

私小説―from left to right (ちくま文庫)作者: 水村美苗出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/03/10メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 53回この商品を含むブログ (30件) を見る『私小説ーfrom left to right』水村美奈苗著を読了した。読みたいと思ってか…

『旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三』佐野眞一著を読んで

第3章「渋沢家の方へ」の中に 大事なことは主流にならぬことだ。傍流でよく状況をみていくことだ。舞台で主役をつとめていると、多くのものを見落としてしまう。その見落とされたものの中にこそ大切なものがある。それを見つけてゆくことだ。人の喜びを自分…

『1Q84 BOOK3』村上春樹著を読了

『1Q84 BOOK3』村上春樹著を読了。感想はのちほど。1Q84 BOOK 3作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/04/16メディア: ハードカバー購入: 70人 クリック: 2,125回この商品を含むブログ (661件) を見る

『旅する巨人』佐野眞一著を読了

『旅する巨人』佐野眞一著を読了する。 この宮本常一の言葉がとても印象に残った。 長い道だ。はてしない道だ。ずっと昔から歩き、何代も何代も歩き、今も歩き、これからさきもあるいていく。それが人の生きる道だ。後ずさりのない道だ。前だけあるいていく…

『1Q84 BOOK3』村上春樹著を予約

1Q84 BOOK 3作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/04/16メディア: ハードカバー購入: 70人 クリック: 2,125回この商品を含むブログ (661件) を見る前から予約をしようと思っていたが、なかなか腰があがらず予約できなかった。本日e−honで…

『だいたいでいいじゃない。』吉本隆明、大塚英志共著を読んで

第2章で吉本さんが「『アメリカと私』と『やがて哀しき外国語』がそっくりのような気がする。(p115)」と述べている。村上春樹が江藤淳的であるというわけだ。また、村上春樹が江藤淳の『成熟と喪失』をテキストに戦後文学を論じている、とも吉本さん…

何をやめようか(1)

さあ来年は何を始めようか。そう考えるのではなく「何をやめるか」を先に決めよう。それも自分にとってかなり重要な何かを「やめること」。 それが「来年の抱負」「今年の抱負」を真に意味のあるものにするための最重要ポイントだと思う。新しく始める「何か…

『ほぼ日刊イトイ新聞ー黄昏』を読了

「黄昏」を読了した。なかなか南さんと糸井さんの会話のやりとりがおもしろく、おもわず笑ってしまう場面が多数あった。また、とても懐かしい話もあり、考えさせられることもけっこうあった。最終回を迎えてしまったが、続編がまたあることを希望する。